京野アートクリニック スタッフブログ

仙台と高輪にある不妊治療専門クリニック「京野アートクリニック」スタッフブログです。一般不妊治療では妊娠が難しい方のために、人工授精、男性不妊治療、体外受精や精巣内精子を使った顕微授精等、高度生殖補助医療の専門クリニックです。

不妊治療とライフスタイル

不妊治療を受けられている患者さんから、アルコールは摂取してよいか、ストレスはためない方がよいのか?という質問をよく耳にします。

そこで、今回はライフスタイルと体外受精についてまとめた論文をご紹介させていただきます。

タイトル:Female and male lifestyle habits and IVF: what is known and unknown 
      男女のライフスタイルとIVF~わかっていることとわからないこと~
雑誌名:Human Reproduction Update, Vol.11, No.2 pp.180-204, 2005
著者:H.Klonoff-Cohen (USA)

こちらの論文は、ライフスタイル(喫煙、アルコール、カフェイン、心理的ストレス)が採卵、受精、移植、妊娠、出生児に与える影響をまとめた総論となります。

喫煙と体外受精
タバコの煙はニコチンや一酸化炭素など多くの有害物質を含んでいるため、
喫煙は妊娠に悪影響があるという報告は多数あります。
男性においては、喫煙は精子に悪影響を引き起こすという報告が数多くあり、精子量や運動率低下と関連があると述べています。
女性側に影響するメカニズムのひとつとしては、能動喫煙、受動喫煙に関わらず、卵子の透明帯を厚くしてしまい、受精障害、着床障害などを引き起こすと考えられています。
したがって、男女共に喫煙は体外受精に影響を及ぼす可能性が高いです。
当院においても、治療を受けられる患者さんには、ご夫婦共にまず禁煙をすすめております。

ストレスと体外受精
不妊治療の過程は日々のホルモン注射、採血など治療自体をストレスに感じている方が多いと思います。実際に、治療時の心理的ストレスは妊娠率や流産率などに悪影響があるという報告は多くあります。
しかし、この心理的ストレスによるメカニズムは研究段階にあり、今後は、ストレスが体外受精の予後に影響を及ぼすメカニズムをより詳しく調査しなければならないとのことでした。


アルコールと体外受精
男女のアルコール摂取は、体外受精へのリスク因子となることが報告されています。
女性のアルコール摂取は、卵子回収率、妊娠率低下、流産リスクの上昇と関連しており、
男性においては、体外受精を試みる1ヶ月前にアルコールを摂取しなかった人と比較して、摂取した人は流産率が上昇したとの報告があります。
加えて、摂取量が増えれば増えるほどアルコールがリスク因子となるといった報告もあります。
しかし、アルコール摂取が体外受精に影響しないといった報告もあるので、摂取量に依存することが考えられます。そのため、過度の摂取は控える方が望ましいかもしれません。
メカニズムとしては、マウスの実験において、受精前の発情周期にアルコールに暴露されると、紡錘体に作用し、卵子に異常を引き起こします。その卵子で受精しても、異常胚になるため、妊娠初期において高確率で流産すると述べられていました。また、マウスにおいては着床にも悪影響が出るとのことでした。
しかし、これらはあくまでもマウスにおける結果であるので、今後さらなる研究が必要であると考えられます。

カフェインと体外受精
カフェインの培養液添加は精子の運動率を上昇させることが知られています。しかし、受精率、胚発生率の減少と関与するといった報告もあります。
また、女性のカフェイン摂取は、量と期間依存的に流産率、出生率に影響することが報告されています。女性への悪影響が起こるメカニズムとしては、カフェインがエストラジオールやプロラクチンレベル、排卵抑制、黄体機能に関与すると報告されています。男性においては、摂取量は精液所見に影響しないと筆者らは述べていました。

まとめると、それぞれ以下の項目との関与が認められています。

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●は科学的に根拠があることを示しています。


喫煙されている方はご夫婦で禁煙し、ヨガや旅行などご自身でストレスを発散できる方法を見つけて治療に臨むとよいかもしれません。
アルコールとカフェインについては適宜適当量の付き合いをしていくとよいかと思います。
また、これらのライフスタイルとは別にバランスのとれた食生活を心がけるのも大事になってきます。
必要な栄養や食生活については妊活ノートに記事がたくさんありますので、ぜひご参照ください。

過度に神経質になる必要はないかと思われますが、健康な生活を心がけるとよいのかもしれません。

高輪培養部 小倉

職場に治療のことを伝えるかどうか

こんにちは、生殖心理カウンセラーの菅谷典恵です。

5月20日に開催されました妊活イベントにて「治療中のストレスとの付き合い方」というお話しをさせていただきました。
今回はその一部についてお伝えしたいと思います。

生殖医療を受けるにあたって受けるストレスは、
・身体的ストレス
・時間的ストレス
・経済的ストレス
・心理的ストレス
があると言われていますので、私の担当である心理的なストレスとの付き合い方、ということを分析しました。

心理的なストレスの主な内訳として、
①治療の難しさ(ネット情報との付き合い方)
②パートナーとの温度差
③対人関係
の3つを挙げ、これらと上手に付き合うためのコツのようなことをお伝えしました。

終了後、質問に来てくださった方が数名いらっしゃいました。
その中で治療のことを会社の人たちと共有すべきかせざるべきか、するとしたらどのようなことを伝えるべきか、というお話しをいただきました。

NPO法人Fine~現在・過去・未来の不妊体験者を応援する会~による2014年の調査によりますと、仕事と治療との両立を困難と感じている妊活女性は90%にのぼるということです。
そのため、仕事と治療と生活全般の調整は不可欠であるということがわかります。
また福岡で行われた調査では、治療中の女性の50%以上の方が治療していることを職場の方に打ち明けていて、打ち明けた人のうちの86%は「打ち明けてよかった」と感じているということです。

この「職場に治療していることを伝えるか」という話題はカウンセリングの中でとても多く登場するものです。
一般的なこととして、どのような配慮を持って考えたら良いのかという点についてまとめたいと思います。

まず初めに、この問題を考える上で大切なことは、
結果的に自分を守れる状況を作る
ということです。

・黙って休んでいると、どこか身体が悪いのか、この先仕事を続けられないのではないかと疑いを持って見られる可能性がある。
・精神的な問題を抱えているので休みがちなのではないかと思われる。
・転職活動をしているのではないかと勘違いされる。
などといった状況を予防した方が賢明なため、ある程度疑われないための情報は伝えておいた方が良いかもしれません。

そのうえで、

・職場の所属チームの構成
・上司の性別、年齢層、パーソナリティー
・男女比
・産休取得率
・勤続年数
・役職についているか?
・生殖医療を受けている人がほかにもいそうか?
・周りの人の口の堅さは?
・普段から相談をしていた同僚がいるか?
・会社の考えはどうか?
などを踏まえたうえで一緒に対策を考えていきます。

また、そもそも治療を受けていることを伝えても良いか、伝えたくないか、ということは
とても重要なことです。やはり気持ちは大切にしたいところですね。

どちらにしても対処方法はあります。
しかし、個別の要件によって対処が変わってきます。

迷っている方がいらしたらカウンセリングも利用してみていただきたいと思います。
そして、一緒に具体的に考えてみましょう。
ご自分がラクになれる方法が見つかればベストです。

仕事も生活も上手に楽しんでいただきながらの通院を、当院は目指しています。
そのため始業には間に合うように朝8時からの診療も行っております。

カウンセリングもぜひお気軽にご利用くださいませ。

生殖心理カウンセラー 菅谷

ハーブティーについて

今回のコラムは、高輪受付の清水が担当いたします。
テーマは『ハーブティー』です。
当院の待合ホールでは、ティーバッグのものではありますが、ハーブティー等のお茶をお飲みいただくことができます。
当院に置いているハーブティーについて各々の効果等をご紹介します。

・ペパーミントティー
ペパーミントはシソ科の植物で、スペアミントとウォータミントの交配種です。すっきり感の強く(メントールが多い)、ミントの中で最も強い効能を持つとされています。またミントは生命力が強く育てやすい植物で、1株でもあっと今に増殖します。原産国はイギリス、アメリカ、スリランカなどがあり、イギリスのものが最高級品と言われています。
ヨーロッパでは古くから薬として、利用されていた歴史があり、清涼感のある飲み口で人気のあるハーブです。
胃腸の調子を整える、アレルギー症状や炎症を抑える、リフレッシュ、痛みを抑える、口臭予防 等の効果があります。
参考:https://food-drink.pintoru.com/herb-tea/about-peppermint-tea/

・ローズヒップティー
ローズヒップティーは主にイヌバラ(ロサ・カニーナ)と呼ばれるバラの果実を乾燥させたものです。香りは甘酸っぱく、酸味のあるさわやかな飲み口です。
別名「ビタミンCの爆弾」と呼ばれるほどビタミンCに富んだハーブティーです。
アレルギー症状の緩和、アンチエイジング、免疫力向上、美容によい 等の効果があります。
参考:https://food-drink.pintoru.com/herb-tea/about-rose-hip-tea/

・ハイビスカスティー
ハイビスカスティーはいわゆるハイビスカス(南国の赤や黄色の花)からとれるものではなく、同じアオイ科、ローゼルという植物の花のがく部分を乾燥させたものです。
香り味はともにすっぱい香り、酸味があり、色は鮮やかな赤色です。味、香りは植物酸(クエン酸など)によるもので、赤い色はアントシアニン(酸性で赤色)によるものです。これらの特徴を生み出す成分はハイビスカスの効能の大事な要素になっています。
疲労回復、美容、むくみ・2日酔い解消、目の疲れをとる、脂肪分解とダイエット 等の効果があります。
参考:https://food-drink.pintoru.com/herb-tea/about-hibiscus-tea/

・カモミールティー
カモミールはキク科の植物です。このハーブはハーブの中で最も古い歴史があり、およそ4000年前から薬草として使用されていた記録があります。
ハーブティーとして飲まれるものは主にジャーマンカモミールという種類の花の部分となります。ジャーマンカモミールは小型の1年草で花の中心が盛り上がっている特徴があります。
やさしい口当たりとりんごに似た香りで飲みやすく、人気のあるハーブです。
炎症を抑える、アレルギーを抑える、胃腸の調子を整える、リラックス、アンチエイジング 等の効果があります。
参考:https://food-drink.pintoru.com/herb-tea/about-chamomile-tea/

・ルイボスティー
ルイボスティーは「奇跡の健康茶」「不老長寿のお茶」と言われる程、体に良いハーブティーとされています。
ルイボスというマメ科の植物の葉を乾燥させて作られたハーブティーです。ルイボスは特殊な植物であり、南アフリカの限られた地域(乾燥していて30℃以上の気温差がある厳しい気候)でしか育ちません。そのため、世界中で飲まれているルイボスティーは全てその地域でとれたハーブとなります。
またルイボスティーは栄養素が豊富なうえノンカフェインかつ低タンニンと、子供から妊婦の方にも良いハーブティーです。飲み口にクセはありませんが、独特の香りがあります。
アレルギー症状の緩和、アンチエイジング、妊娠から子育てまでをサポート、便秘改善 等の効果があります。
参考:https://food-drink.pintoru.com/herb-tea/about-rooibos-tea/

※ご紹介した中で、カモミールティーに関しては、妊娠中は摂取しない方が良いといわれていますのでご注意ください。

待合ホールにいらっしゃる間、ハーブティーを飲んでリラックスしてお待ちいただくのはいかがでしょうか。


今回は高輪院での取り組みでしたが、実は、こうした取り組みは通院中の患者さんからのお声で実現しています。
仙台院では、閲覧用のPCスペースがあったり、自動販売機の設置もございます。すべてができるわけではありませんが、少しでも快適にお過ごしていただけるように、心がけていきたいと思います。

高輪受付 清水

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